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抗重力筋

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姿勢を維持するうえで筋肉の働きは欠かせません。
人は、地球からの重力を常にうけて生活しています。その重力に対して姿勢を維持し保つ働きをしてくれる筋肉のことを抗重力筋といいます。
抗重力筋とは、地球の重力に対して姿勢を保つために働く筋肉です。

この抗重力筋は、立っている状態でも座っている状態でも常に働き姿勢を保持してくれています。
つまり、重力と抗重力筋とが均等に釣り合い姿勢を保持しているということです。

抗重力筋が正しい状態にあると、抗重力筋全体がバランスを取り合い身体の歪みが修正されます。
日常生活で身体に癖がつくと、抗重力筋のバランスも崩れ、身体が歪み、不良姿勢を招き、肩こりや腰痛などの様々な症状を引き起こす原因となります。

出典:竹井仁「姿勢の教科書」ナツメ社,2015

抗重力筋の部位

  • 頸部屈筋群
    • 斜角筋群・胸鎖乳突筋など
  • 頸部伸筋群
    • 板状筋群・脊柱起立筋など
  • 脊柱起立筋
    • 脊柱起立筋は、体幹の伸展(背中を反らす)作用がありますが、重力に抗するあらゆる動きで使われます。
  • 腹直筋
    • 腹直筋は、脊柱起立筋と拮抗する筋肉(拮抗筋)になり、体幹の屈曲(背中を丸める)作用があり、背面からは脊柱起立筋、前面からは腹直筋(腹筋群)が抗重力筋として姿勢の保持に働きます。
  • 大殿筋
    • 大殿筋はお尻の筋肉で、股関節の伸展作用があります。特に歩行時において地面に足(踵)がつく瞬間から足裏が完全に地面につく瞬間(足底接地)の際に最も強く働きます。
  • 腸腰筋
    • 腸腰筋は後骨筋、大腰筋、小腰筋の総称。腰から股関節をまたぎ大腿骨に付着する筋肉で股関節の屈曲作用があります。腸腰筋が短縮してしまうと骨盤が前傾し反り腰の原因なりやすく、立ち姿勢では、大殿筋やハムストリングス、腹直筋と拮抗する筋肉にあたります。
  • 大腿四頭筋
    • 大腿四頭筋は太もも前面にあり、大腿直筋・外側広筋・内側広筋・中間広筋の4つの筋からなる総称です。
      大腿直筋は股関節と膝関節をまたぎ、股関節の屈曲、膝関節の伸展の作用を持ち、外側広筋・内側広筋・中間広筋の3筋は膝関節をまたぎ膝関節の伸展に作用する。
      太ももの前面から膝を伸ばし安定化に貢献している筋肉。
  • ハムストリング
    • ハムストリングスは太ももの後面にあり、大腿二頭筋(長頭・短頭)・半膜様筋・半腱様筋の3つの筋からなる総称です。
      骨盤の坐骨から股関節・膝関節をまたぎ、下腿(脛骨・腓骨)に付着している筋肉で、股関節の伸展・膝関節の屈曲に作用する。
      大腿四頭筋の拮抗筋。
  • 前脛骨筋
    • 脛の前面にある筋肉で、脛骨から楔状骨、第1中足骨底に付着する。
      足関節の背屈(つま先を上方にあげる)、内反(足裏を内側に向けるように足首を捻る)の作用がある。
  • 下腿三頭筋
    • 下腿三頭筋はふくらはぎの筋肉でヒラメ筋と腓腹筋の総称。
      ヒラメ筋は腓骨頭から腱がアキレス腱となって踵に付着し、足関節の底屈(つま先を下方にさげる)の作用があり、腓腹筋(内側頭・外側頭)は大腿骨の内側上顆・外側上顆から付着し、ヒラメ筋と同様、腱がアキレス腱となって踵に付着する。腓腹筋は膝関節と足関節をまたぐため、足関節の底屈作用と膝関節の屈曲作用をある。

主要姿勢筋

抗重力筋の中でも頸部伸筋群、脊柱起立筋、大腿二頭筋長頭、ヒラメ筋が主要姿勢筋と呼ばれ、優位に働きます。

安静時の立位姿勢では、体幹・内臓の重さが常に前方にかかろうとするため、足関節よりも前方に重心線が通ります。
この前方にかかる力を制御するため、後方から引っ張る力が働こうとします。
後方から引っ張る力が主要姿勢筋となる頸部伸筋群、脊柱起立筋、大腿二頭筋長頭、ヒラメ筋にあたり、後方の筋肉が主要姿勢筋にあたることになります。

まとめ

姿勢は、抗重力筋の働きにより安定化を図ります。しかし、抗重力筋のバランスが崩れてしまうと姿勢も崩れてしまい肩こりや腰痛の原因となってきます。

主要姿勢筋が主にその働きをしますが、他の筋肉も相互に関連し姿勢を支えています。
例えば、腹筋群の作用が働いていないとお腹にお腹に力が入らず体幹部を支えることができず猫背になったり、大殿筋が作用していないとお尻が垂れた状態なります。このような姿勢の崩れが、肩こりや腰痛をはじめ、股関節や膝などの痛みにつながります。

姿勢を整えると言うことが、筋肉のバランスを整え、骨盤骨格のバランスを整え、肩こりや腰痛などの症状の予防につながり、健康的な動作を作っていくことにつながります。

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